医療生協について

医療生協について

理事長挨拶

2023年10月30日
みなと医療生活協同組合
理事長 尾関俊紀

理事長 尾関俊紀

私達はみなと医療生活協同組合です。1960年に伊勢湾台風の被災後、泥水の中から立ち上がった人々の手によって、身近で地域住民が参加できる医療機関づくりとして始まりました。組合員をはじめ地域の多くの方の力により、組合員の自主的な健康づくり、まちづくりの活動を発展させ、医療・介護事業を大きく広げることができました。ここまで大きく育てていただいたことに心より感謝を申し上げます。

みなと医療生協の特徴は、地域の組合員と医療専門職との協力によって、健康づくりを行うことにあります。コロナ過のときも、組合員の協力で予防具を作り、組合員参加での予防活動を積極的に行ってきました。医療生協らしい取り組みを行って、地域を感染から守る役割を果たしてきました。

私達は今後2030年のビジョンを掲げ、医療・介護・くらしのネットワークづくりに挑戦しようとしています。いつまでも住み慣れたところで健康に暮らす事はすべての人々の希望です。ひとりひとりの主権を大切にして、困ったことを助け合う医療生協の輪を地域に広げてゆきたいと思います。

「生協」ってなに?

みんなで出資してつくる協同組合

消費生活協同組合(生協)とは、消費者一人ひとりが出資金を出し合い組合員となり、協同で運営・利用する組織です。

同じ地域(同都道府県内)に住む方々、または同じ職場に勤務する方々が、生活の安定と生活文化の向上を図るため、相互の助け合いにより自発的に組織する非営利団体です。

消費生活協同組合法(生協法)とは

消費生活協同組合法(生協法)は、戦後の混乱が未だ色濃い1948 年に施行。その第一章〈総則〉には『この法律は、国民の自発的な生活協同組織(生協)の発達を図り(国が)、もつて国民生活の安定と生活文化の向上を期する(生協発達の効果を全国民の生活向上に及ぼす)ことを目的とする』とされており、国の責任で組合員制の組織である生協を成長・発展させ、国民生活を豊かにすることが宣言されています。

組合の原則

生協は、消費生活協同組合法により、次のような原則が定められています。

  • 一定の地域又は職域による人と人との結合(相互扶助組織)であること
  • 組合員の生活の文化的経済的改善向上を図ることのみを目的とすること
  • 加入・脱退が自由であること
  • 組合員の議決権・選挙権が平等であること
  • 組合の行う事業は、組合員への最大の奉仕をすることを目的とし、営利を目的として行ってはならないこと
  • 組合員以外の者は事業を利用できないこと
  • 特定の政党のために組合を利用してはならないこと

日本医療福祉生活協同組合連合会の理念

医療福祉生協連

健康をつくる。平和をつくる。いのち輝く社会をつくる。
そのために
地域まるごと健康づくりをすすめます。
地域住民と医療や福祉の専門家が協同します。
多くのひとびとの参加で、地域に協同の“わ”をひろげます。

日本医療福祉生活協同組合連合会は医療生協の全国組織として、1957年に設けられた日本生協連医療部会(医療部会)を構成していた115生協の総意によって、2010年に設立された消費生活協同組合法にもとづく生協連合会です。

生活協同組合の「協同」ってどういう意味?

「協同」とは、同じ目的のためにみんなで協力して取り組むことです。

願いや望みをかなえたいとき、問題を解決したいとき、1人では難しくても周囲の人たちと力を合わせれば、実現に向けて進むことができます。

自分たちのくらしをよりよくしていくために協同し、互いに助け合う団体が「生活『協同』組合」です。

協同とは
「協同組合の思想と実践」がユネスコの『無形文化遺産』に登録

『協同組合の思想と実践』がユネスコ無形文化遺産に登録されています。これは私たち医療生協が大切にする「思いをかたちに」に通ずる、「共通の利益と価値を通じてコミュニティづくりを行うことができる組織」とし、その実践を人類普遍の価値として認めるという画期的なことです。

医療福祉生協のいのちの章典

患者の権利章典からいのちの章典へ

日本生活協同組合連合会医療部会は『医療生協の患者の権利章典』『医療生協の介護』を策定し、事業と運動の質を高めてきました。これらの活動を引きつぎ、2010年日本医療福祉生活協同組合連合会(医療福祉生協連)が発足しました。

医療福祉生協は、いのちとくらしを守り健康をはぐくむ事業と運動を大きく広げるため、これらの成果を踏まえ、医療福祉生協連の設立趣意書の内容を基本にして『医療福祉生協のいのちの章典』(いのちの章典)を策定。

『いのちの章典』は、憲法をもとに人権が尊重される社会と社会保障の充実をめざす、私たちの権利と責任を明らかにしたものです。

医療福祉生協が大切にする価値と健康観

私たちは、近代市民社会の大原則であり、日本国憲法の基本理念である主権在民の立場にたちます。私たちは、憲法13条の幸福追求権や9条の平和主義、25条の生存権を実現するため、主権在民の健康分野の具体化である健康の自己主権を確立します。

私たちが大切にする健康観は「昨日よりも今日が、さらに明日がより一層意欲的に生きられる。そうしたことを可能にするため、自分を変え、社会に働きかける。みんなが協力しあって楽しく明るく積極的に生きる」というものです。私たちは、この価値と健康観にもとづき、医療・介護・健康づくりの事業と運動をすすめ、地域まるごと健康づくりをめざします。

いのちとくらしを守り健康をはぐくむための権利と責任

ともに組合員として生協を担う私たち地域住民と職員には、いのちとくらしを守り健康をはぐくむために、以下の権利と責任があります。

自己決定に関する権利

私たちは、知る権利、学習権をもとに自己決定を行います。

自己情報コントロールに関する権利

私たちは、個人情報が保護されると同時に、本人の同意のもとに適切に利用することができるようにします。

安全・安心な医療・介護に関する権利

私たちは、安全・安心を最優先にし、そのための配慮やしくみづくりを行います。

アクセスに関する権利

私たちは、必要な時に十分な医療・介護のサービスを受けられるように社会保障制度を改善し、健康にくらすことのできるまちづくりを行います。

参加と協同

私たちは、主体的にいのちとくらしを守り健康をはぐくむ活動に参加し、協同を強めてこれらの権利を発展させます。

2013年6月7日
日本医療福祉生活協同組合連合会第3回通常総会にて確定

「みなと医療生協」って何?

みなと医療生協は愛知県下を中心に約6万3000人の組合員がいます。「健康でくらしたい」「安心安全の医療・介護サービスを受けたい」と願う人たちが、その願いを自分たちの手でかなえるために、それぞれの健康・医療・くらしに関わる問題を持ち寄り、医師など医療専門家とともに知恵と力を出し合って、組織を作り、診療所・病院・介護施設などを作り、運営し、健康・医療・くらしに関する問題解決のために運動している、自主的な組織です。

主な活動地域
主な活動地域(海部地域、中村区、中川区、他)

伊勢湾台風救援活動を契機に創立

最大風速45.7メートル。死者・行方不明者5098名、負傷38921名 1959年9月26日、愛知県南部は伊勢湾台風で甚大な被害を受けました。

被災後すぐに、京都民医連をはじめ、全国から救援活動が入りました。臨時の集会所を置き、巡回診療を行うなど、33日間で約2000人の診療を行いました。

このときの救援活動に感銘を受けた人々が中心となり、翌年8月21日みなと医療生活協同組合が創立されました。

みなと医療生活協同組合 設立趣意書

 区民の皆さんには益々御健祥のことと存じます。

 さて、伊勢湾台風当時、いち早く救援に来て下さった愛知県保険医協会、京都民主医療機関連合会、名古屋セツルメントの医師、看護婦の方々の救援活動は広く区内の(港楽町、魁町、東海通)区域に及び、二,五〇〇人余りの患者に暖かい救援の手がさしのべられました。

 そうした活動の中で「何とかして区内にも私たちの力で作り運営してゆける、民主的な診療所がほしいものだ」という声が、各地域の皆さんの中から、いろいろな意見となって盛り上がって参りました。

つまり

  • 家庭および地域の健康管理に協力し、病気を未然に防ぐために積極的な役割を果たすことのできる診療所。
  • もうけ主義でない診療所。
  • 往診は気軽に来てくれ、夜中でもすぐ起きてくれる、そして、日常親身に治療や生活相談にものってくれて、ふだん着のまま気兼ねせずにゆけるような診療所。
  • どんな身分階層の人でも差別されず、平等に良い医療が安くうけられるような診療所。
  • 医師を始め医療従業員が自分のもちあじを生かして、良心的な治療ができるような診療所。
  • 皆さんの意見が直接診療所に反映され、その力でもっと高い希望が満たしてゆけるような診療所。

 皆さんの意見をまとめますと、おおよそ上のような内容をもった診療所、ということになります。言うまでもなく、健康は家庭の幸福と密接につながっております。今日のような不安定な世の中で家庭の中で一人でも病人が出れば私たちの生活はその土台から崩れてしまいます。又、現在健康な生活を送っているからと言って明日もそうだとは誰も保証できない現状です。

 従って、病気の予防と治療を統一的に解決するように努力し、私たちの健康と生活を守るよりどころとなるような、診療所が建設できればどれほど便利で安心かしれません。

 つきましては、昨年十一月に建設運動がはじまって以来既に九カ月になり、八月二十一日には目出度く組合の創立総会を了りました。

 当局から正式の認可が下り次第、新しく選ばれた理事会の指導の下に、一層組合の発展のため努力を尽したいと存じます。

 どうか『私たちの手で本当に私たちに役立つ民主的な診療所をつくる』この運動の趣旨に御賛同御協力をお願いします。

昭和三十五年八月二十一日
みなと医療生活協同組合設立発起人会

創立総会の様子
みなと医療生活協同組合創立総会の様子(1960年8月21日)

地域の拠点としての役割があります

高齢者いきいき相談室

高齢者いきいき相談室

みなと医療生協の各事業所には、専門知識を持った職員がいます。健康・福祉・介護など、生活の中でのお困りごとがありましたら、ぜひご相談ください。

また名古屋市から委託を受けて、高齢者からの相談を受け付け、いきいき支援センターと連携して内容に応じた支援を行う『高齢者いきいき相談室』を、クリニックレインボー、ケアプランセンター協立、みなと診療所が開設しています。ご相談いただいた内容は、各区のいきいき支援センターに報告をあげて、必要な対応をさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

なごや認知症カフェ

なごや認知症カフェ
  • みなと診療所『カフェひまわり』
  • 宝神生協診療所『花カフェ』
  • 当知診療所『カフェとうち』
  • 高畑生協生協診療所『カフェよりどころ』
  • クリニックレインボー『カフェぬくもり』
  • かにえ診療所『ホッとカフェ虹色』
  • 高齢者複合施設かめじま『にじっこオレンジカフェなないろ』

認知症のご本人やご家族、地域住民、専門職等、地域の誰もが気軽に集い、楽しく過ごしながら仲間づくりや情報交換をする場として、いきいき支援センターが開設を呼び掛けた『認知症カフェ』に、みなと医療生協から7つの事業所が登録されています。

高齢者見守り協力事業者

高齢者見守り協力事業者

地域の高齢者宅でポストに郵便物や新聞がたまっていたり、同じ洗濯物が出しっぱなしになっている等の異変に気づいた場合、各区保健福祉センター福祉部福祉課等へ連絡をするなど、名古屋市が認定した、高齢者の孤立防止活動の大切な役割を担っています。

「加入・増資」

みなと医療生協の組合員になるには?

愛知県内に在住、または勤務している方は、誰でもみなと医療生協に加入し、組合員になることができます。加入する際には、みなと医療生協の各事業所またはお近くの理事・支部運営委員へ、申込用紙と出資金を添えて申し込みください。

加入申込書 兼 増資申込書(PDFファイル)

加入申込書をダウンロードしてご利用ください。

加入申込書兼増資申込書
クリックするとPDFファイルが開きます

メールフォームもご利用いただけます。

組合員と家族組合員の違いは?

家族組合員でも組合員と同様に事業を利用できますが、組合員と『みなしているだけ』で組合員ではありません。ぜひ、個人での加入をお願いします。

出資金って何?

医療生協は病院や診療所、介護施設など、組合員のいのちと健康を守るための事業を運営しています。組合員が持ち寄った出資金は、これらの活動の元手となる大切なものです。寄付金やカンパではありません。また、利子や配当はつきません。

加入時の出資金はいくらぐらいですか?

厚生労働省は、協同組合の健全な運営のために、加入時の出資金は5,000円以上が望ましいとしています。ただし、分割による出資でも良いとされています。

みなと医療生協では、1,000円から始められる積立通帳がご利用でき、自分のペースで出資ができます。

積立通帳って?

積立通帳は、1冊が12回綴りの通帳となっています。積立金額は1,000 円以上から自由に決められます。

班会やサロンに参加した時などに、用紙記入の手間を省いてお手軽に積立することができます。また、各事業所の窓口でも、積立手帳を取り扱っています。

積立通帳
積立通帳の扱いは?
  1. 金額を確認する
  2. 受取日と取扱者名を記入
  3. 「領収書」を渡す
  4. 「送金票」と通帳・出資金をお近くの事業所または理事へ寄せる

名義変更について

名義変更は次世代へつなげる組合員のたすき

組合員本人がお亡くなりになった場合、同じ住所のご家族の方がその組合員の資格を引き継ぐ場合は、「名義変更届」を使用し名義変更をすることができます。

名義変更については、まちづくり支援・広報部にお問い合せください。(連絡先:052-652-2338

1人に1枚の組合員証を

みなと医療生協では現在、組合員証の価値を高めようを合言葉に事業所での『組合員証提示運動』を行っています。

組合員証

※組合員証を紛失した場合は、まちづくり支援・広報部窓口にて手数料(100円)で再発行できます。

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