「いのちの授業」
高木小学校で協立総合病院産婦人科が出張授業

「自分は愛されてこの世に誕生し、育てられた」ことを伝えて、子どもたちに命の大切さを感じてもらう。みなと医療生協は地域の方々とともに、この活動を続けています。
地域からの要望に応えて、17年間続く「いのちの授業」
協立総合病院・産婦人科では、2006年から毎年、港区高木小学校へ『思春期セミナー』として出張授業に行っています。地域の方々からの要望があり、保健センターの依頼で始まり17年になります。
当初は、小学5年生と保護者を対象に、講話『命の大切さ、二次性徴』と体験『赤ちゃん人形の抱っこ、妊婦ジャケット』という内容でした。2011年からは6年生にむけての授業も加わり、ふれあい体験が始まりました。
今年は10月19日に、5年生47人に向けて授業を開きました。毎年当院の妊婦スタッフの協力で、妊娠した時や赤ちゃんを待っている気持ちのインタビュー動画の上映をしていたのですが、今年は妊娠中の医師よりお話を聞くことができました。また心音も聞かせてもらい、子どもたちもより身近に感じることができたのではないかと思います。
多くの子どもたちへ伝えてきた「命の大切さ」
毎年子どもたちだけでなく大人にも学びや感動があります。ときには「妻が数日前に出産したばかり」という担任教師が、赤ちゃんの産声を聞かせたり写真を見せて、リアルな感動を伝えていました。
この17年間「自分は愛されてこの世に誕生し、育てられたこと」、生活環境の変化はあっても「命を大切に、バトンをつないでいってほしい」という、伝えたい思いはずっと同じです。
他にも乳幼児、低学年、中高生、保護者向けに、話をさせていただく機会がありましたが、今後もいろいろな対象や場所で『いのちの授業』をしていけたらと思います。
いつの時代にも親子関係の問題、変化しつつあるジェンダー(生物学的な性ではなく、文化的・社会的に構築された性差の概念)についてなど引き続き考えていきたいと思います。
(協立総合病院 助産師 沖田敏美)